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一級建築士事務所アトリエm
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境内の中の家
[ 所在地 ]
大阪府
[ ロケーション ]
境内の中
[ 竣工年 ]
2008年3月
[ 作品解説 ]
境内に暮らすということ
神社
クライアントは神主。敷地は平安時代以前から続く神社の中。樹齢500年のモチノキを始め、多くの木が生い茂る。恵まれた環境の反面、暮らすという視点から見ると、鬱蒼という感もあった。
建替え前の住宅で打合せをしていると、砂利を踏む音、お参りの鈴の音、拍手(かしわで)が聞こえてくる。夕方には近所の子供達の遊ぶ声。神社の日常を耳で知るのである。
中庭
住宅部分は南側に建物が迫っていた。安定した光を確保する為、中庭を囲むプランとする。更に南の棟を低く抑えることで、直接の採光も期待出来る
クライアントは家を出た時から神主となり、戻った時には父となる。中庭は神社と生活の中間領域であり、心が切り替わる装置としての役割も果す。境界の塀は高めに設定され、1階のリビング・ダイニング、和室の中庭に面する窓を開放しておけるという長所も生む。和室はまさに茶の間の役割を果す。
2階は寝室など、プライベートな空間を集めた。子供部屋は将来3部屋に区切れるようになっている。出来るだけ長い期間、3人の兄妹で遊んで欲しいとの願いから、現在はキャットウォークで繋がれている。
境内に暮らす
境内の中に暮らす。特殊と言えるかもしれないし、前時代の日本が残る環境と言えるかもしれない。桃、モクレン、ヤマブキ、クスノキ、モチノキなど等。年を通じて神社へ通うと、この国の四季による景色の違いを改めて知る事となる。
この春、中庭越しに見た桜はやはり美しかった
[ キーワード ]「子供室」「キッズスペース」
一般住宅設計 | 守谷昌紀
種別 | 新築
構造 | 木造
予算 |