100,799view
一級建築士事務所アトリエm
1,521view
seven dreamers shibakouen toky
【seven dreamers】
スーパーレジン工業は、FRP(繊維強化プラスチック)成型のパイオニアである。2010年、日本に帰還した惑星探査機「はやぶさ」にも部品を供給している。
中でも、炭素(カーボン)繊維を用いたものをCFRPと言うが、宇宙、国防機器に関わることで高い技術力を培ってきた。それらを用い、宇宙品質のゴルフシャフトを供給する。その為に立ち上げられたのが『seven dreamers』である。
個々のゴルファーによって、スイングスピード、軌道、手首の使い方などは千差万別。あらゆる角度からスイングを解析し、最適なシャフトの剛性、しなり、ねじれ剛性まで設計する。
唯一無二の性能を持ち、かつ宝石のように美しいゴルフシャフトを、フルオーダーメードで製造し、ゴルファーへ届けようという計画だ。
【seven dreamers shibakouen toky】
芝公園ラボは『seven dreamers』の研究所としての役割を担っている。
平面が直角三角形となっており、エントランスからすぐに接客スペース、直角部分に大きな試打スペースを設けた。ここが最新鋭の測定機器を用い、ユーザーのスイングを解析する、このラボの心臓部にあたる。
計画が始まった当初「測定できないものは作れない」という技術者の言葉が印象に残っている。宇宙では最高精度の「ゼロ膨張」が求められるそうだ。
10のマイナス6乗/K以下の精度が求められるが、測定できない限り達成は証明できない。科学を突き詰めて行くと、禅問答のような世界が待っていた。
2階には本社があり、そのレセプションエリアとしての機能も併せ持っている。階段は最高精度のCFRPで製作された。
天井は全て取り払い、出来る限り構造体を現した。接客スペースは麻とモルタルの床。店内も、ペンキ、コンクリートで仕上げられている。カラーはCFRPの黒に統一した。
研究所に過度な装飾は要らない。不要なものをそぎ落とし、タフでクリエイティブな空間を求めた。
店舗設計 | 守谷昌紀
種別 | リフォーム・リノベーション
構造 | 鉄筋コンクリート
予算 |