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一級建築士事務所アトリエm
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ときめく紺色の家 – 家にいる時間が大事。リノベーション–
ときめく紺色の家
ー家にいる時間が大事。笑顔でいられるファンキーな家 (リノベーション)ー
大阪府郊外の住宅地。25歳の夫妻は、この地にいわゆる売り立て住宅を購入した。それから25年。
子供達が社会人となったこともあり、今後のライフスタイルを考えたという。50歳という区切りに、人生の第2ステージに合った家にすることを決めたそうだ。
敷地は西側道路で東西に長い。南の隣地が迫っていることもあり、主要開口部はどうしても東西となる。既存存建物は1階にLDKと水廻りが集まる生活空間があったが、やはり採光不足は否めない。
2階には各個室があり、やはり明るい。特に南東の隣地が平屋で、採光、通風、眺望のいずれもが期待できる。遠く東に二上山を望むのである。
初めて調査に伺った際、玄関に吊り下げられた2台のバイクが印象に残った。私のクライアントは何故か健康的な人ばかりだが、こちらのご夫妻も非常に元気なお二人だ。
毎日バイクに乗る夫に、ジムに通う妻。打合せがある朝は、何故か私までジョギングにでてしまう。
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キーワードは沢山でて来たが、外観を紺色とすることは、計画のスタートと同時に決まった。
一番のポイントは、やはりLDKを2階へあげることに尽きるだろう。最も条件の良いところから、優先順位の高い空間を素直に配置していったつもりだ。
2階は天井も壁も取り払って1室大空間とし、高い位置からの光を取り込めるよう、南側の窓はハイサイドとしている。
1階には、入れ替わる形で各個室を配した。特に主寝室のコーディネイトエリアは、おしゃれ好きな奥さんの為にしつらえたものだ。
若い頃はサーフィン、現在はバイクとマラソンと、非常にアクティブな夫だが、音楽はレコードで聴きたいし、ゆっくりと読書するのが幸せな時間だという。
反対に、街へ出掛けるのが大好きでおしゃれな妻と、コントラストの効いた非情に仲の良いご夫妻だ。
この仕事をしていて思うのだが、本当に人の幸せは様々。まさに十人十色である。そういえばこちらの夫妻は『住人十色』というテレビ番組で当社の作品「回遊できる家」を観て、メモしてくれたそうだ。番組のコピーには「家の数だけある 家族のカタチ」とある。
「家は未来の幸せの形」
これは私の変わらぬ信念でもある。さて、アクティブなご夫妻はときめいてくれただろうか。
一般住宅設計 | 守谷昌紀
種別 | リフォーム・リノベーション
構造 | 木造
予算 | 2160万円