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unit-H 中村高淑建築設計事務所
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はなみずきの丘の家
[所在地]
東京都町田市
[敷地面積]
140.53m2(42.51坪)
[延床面積]
91.08m2(27.55坪)
[竣工]
2005年12月
[作品解説]
東京都郊外に建築された若い夫婦2人の家である。将来子供を2人予定している。 計画地は大規模開発された新興住宅地にあり、敷地東側の道路以外は住宅に囲まれている。レベルは道路面から1mちょっと高く、西側の隣地は更に3mほど高いところにある。敷地面積そのものは42.5坪と首都圏にしては決して狭くは無いのだが、主にコスト的な要求から延床面積は27.5坪と規模を小さく計画した。 また外部スペースとして、車を2台駐車できることと、レベル差がある為にアプローチ階段が必要とされた。
計画当初は庭とリビングの繋がりを要望されていたので、1階にリビングを配置して検討を開始したが、吹き抜けを作らない限り満足な日当りが得られず、計画建物のボリュームや配置条件、コストから吹き抜けは計画が難しかった。そこで考え方を変えて、2階にリビング配置し、庭の代わりに広めのデッキ2つを設けた。
洗濯物が大好きな奥さんの要望で、この家の一番日当りが良い場所に道路側南東面に4帖大のバスコートを配置、そこに面したお風呂にもサンサンと陽が注ぐ。日当りの良いお風呂は実に気持ちが良く、ひと続きの水廻りは狭さを感じさせない。下部は玄関前のピロティとなっていて、ゆとりを感じさせるスペースになっている。
リビングは9帖大のデッキに面し、デッキ幅にガラスの開口部を設けた。高い天井高と相まって日当りや開放感を得ることで面積以上のゆとりを感じることが出来る。2階なので開放的な造りであってもプライバシーを確保しやすい。
1階には個室を配置、南面に庭を設けた。日当りの良さは2階に及ばないものの、逆に考えれば夏でも涼しげにガーデニングを楽しむことができ、西面が擁壁なので落ち着いた環境といえる。
子供室は必要になるまでは予備室として多目的に利用することができるので、その期間は家全体を通して特に狭いということはないであろう。将来は2室に仕切ることができる。
リビングは一角を畳コーナーとし、建具で間仕切ることで客室にもなる。同じくリビングの一角にワークデスクを造り付け、書斎としても機能する。
このように様々な与条件からコンパクトながらも、将来を想定したフレキシブルな造りにすることで、限られたスペースを効率よく、かつ柔軟に対応できるようにと考えた家である。
一般住宅設計 | 中村 高淑
種別 | 新築
構造 | 木造
予算 |