[ 所在地 ]
和歌山県和歌山市
[ ロケーション ]
市街地
[ 敷地面積 ]
132.24㎡
[ 延床面積 ]
165.34㎡
[ 竣工年 ]

[ 作品解説 ]
敷地は和歌山市内、周りをマンションが囲う街中の一角である。元々ホテル内でカフェを経営されていたオーナーが、「散歩でふらっと立ち寄れるカフェ」づくりを目指し、店舗兼住宅として本プロジェクトがスタートした。
　美術の愛好家であり収集家でもあることから、求められたのは美術館のようなカフェ。コンクリート造のさっぱりとした店内に作品を展示し、美術館のような雰囲気の中でおいしい食事と会話を楽しんでもらいたいということであった。そこで素材感を大切に、洋の中に和を感じさせるつくりにこだわり設計を進めた。
　１階は駐車スペースと店舗スペース。エントランスの格子戸をくぐり、ペットと過ごせるテラス席を見ながら店内へ。入り口の戸、壁面全体をガラス張りとし、空間に広がりを与えた。また、駐車場の奥に据えた格子戸の家族玄関をくぐり、階段を上がれば２階の住居スペースへと続く構成である。
　開発された雑然とした街並に、白いキューブが潔く建つ。騒がしい街中から切り取られた静かな空間には、コーヒーの香りが満ちる語り場が生まれている。