[ 所在地 ]　　　　静岡県富士市

[ ロケーション ]　住宅地

[ 敷地面積 ]　　　170㎡

[ 延床面積 ]　　　100.19㎡(30.25坪)

[ 竣工年 ]　　　　2010年

[ 構造設計 ]　　　当事務所にて構造設計

[ 施工者 ]　　　　明王建設

[ 作品解説 ]
図書館と文化施設に併設された公園は、四季折々に表情を変える。
周囲には桜も植えられており、借景とするには申し分ない。
トモダチノイエは、その公園に面した敷地に建てられた。

数区画からなるこの土地に向かってくると、少し落ち着木ある色、
そのわりに少し個性をのぞかせる外観の建物がヒョウッと現れる。
私から見た、友人でもあるお施主様本人のもつ『人間的な豊かさ』
のようなものを表現した。

動線の距離を最小限の抑えたこの家は、玄関から短い廊下を通ると
天井の高いリビングが広がる。リビングは対面キッチンで、吹抜け
を介して趣味や遊びのスペースであるロフトとも一体的つながって
いる。
もともとワンフロアでワンルームのような家を理想としていたお施
主様の思いに対して、出来る限りそれに近い形で残せればと考えた
空間構成となった。

２階は小屋裏のような室内形状で、勾配天井となっている。
寝室など各部屋は、吹抜けに面して小さな小窓があり、少なからず
関係性を確保してある。
家族の距離感が程よく保てる仕組みをちりばめた。

内装はムクの杉やパインを全体的に使い、全室に調湿性能の高い左
官材を使用した。健康的で、いつまでも心地よく過ごせるように、
予算に合わせてメリハリのある使い方を心がけた。