20,954view
桑原茂建築設計事務所
2,346view
立体交差の家
[ 作品解説 ]
傾斜地に建つ、ローコストの木造住宅です。
緑豊かな大磯丘陵の一角。敷地は、北に湘南平の丘を望み、南の海側からは涼風が吹き込む良好な環境でしたが、ただ一つ、約50度勾配の傾斜地という大きな問題を抱えており、建設費を抑えながら安全を確保するという相反要素を解消し、緑豊かな環境を活かせられる策をあれこれと模索しました。
傾斜地に負担を掛けない前提を優先すると基礎の範囲が限定されますが、1階を寝室や水廻り等の機能に充てる基壇と割り切って、2階(LDK)を広く開放させる方針を採択し、階段を軸に1・2階の平面を立体的に交差させて厳しい状況の打開を計りました。
上下階を交差させながら積み重ねたことによって、斜面に対し有効な荷重バランスが保て、東西にはみ出した1階の屋根部分を広いデッキテラスに展開出来ただけでなく、この家自体が、新たなサーキュレーターとして機能しながら斜面全域を連続した生活の場へと転換しています。
2005 第50回 神奈川建築コンクール 優秀賞
2006 第09回 TEPCO快適住宅コンテスト 優秀賞
一般住宅設計 | 桑原 茂
種別 | 新築
構造 | 木造
予算 | 2100万円