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桐山和広建築設計事務所
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大森の家
[ 作品解説 ]
下町風情の大森の住宅密集地に建つ、兄弟と祖母のための2世帯住宅.
兄弟それぞれが、将来家族を持つことを想定して部屋をできる限り確保することと、同居する祖母が両方の世帯を行き来できるようにするといった、2世帯が分離しつつも繋がっていることが求められた.
兄世帯は、ワインを楽しむためのキッチンカウンターを中心としたしつらえや、ギターを弾いたりする音楽のスペース、人を呼んでパーティーができる屋上を求めるなど、趣味を楽しむことが中心であったのに対して、弟世帯は、日の当たる洗面所で洗濯物を干す、布団を干す屋上、コンパクトなキッチンを求めるなど、一人暮らしの利便性が追求された.
唯一開かれている南側前面道路側に対しては、印象的なシンボリックなファサードが求められていた.
南側に2世帯分の階段を積層した階段室の、ランダムに開けられたたくさんの窓により、様々な方向から陽が差し、風が抜け、建物内部は変化に富んだ空間となっている.この階層のずれた窓と、透けた階段によって、空間の奥行きをもたらし、動きのある楽しげな様子が、街の中の風景となり、部屋の中のインテリアとなっている.階段に腰掛けて読書したり、語らいがはじまったり、ちょっとした居心地の良い場所となっている.
設計 | 桐山 和広
種別 |
構造 |
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