結婚式の披露宴で僕の知り合いの方と隣の席になり知り合ったという方からメールが届いて暫くした後、その方が造成地の一番端っこの土地にモデルプランが書かれたA4サイズの紙を持ってやって来た。そしてその土地を買うか否かの返事を1週間後にしなければならないという内容の話だった。それからほどなくしてその土地を確認しに行ったが、あらゆる角度から何度となく眺めたがその土地にどうしても好感を持つことが出来ず、その土地に設計するのは気が進まないと正直に申し上げた。
　それから暫くして以前設計した建物に案内し、土地と建物がどれくらい密接な関係を持ち、環境の重要性を体感してもらい、土地は平でなければならないという固定観念を取り払ってもらった。その後、案内した家の方から隣の土地が売りに出ることを聞き、その土地の所有者に連絡し希望を伝え、あれよあれよという間にその土地が転がり込んできた。
　何とも不思議な運を持った方だ。