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前見建築計画一級建築士事務所
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cafe634
新歌舞伎座界隈の裏路地に佇む吹き抜けが特徴の人気店。
数字の語呂合わせで「ムサシ」と読む。
経営されていた印刷所ビルをたたみ、その1階でカフェを営まれていたが、老朽化に伴い全面飲食店として建替え工事を行った。

一汁山菜を基本としたランチ、季節のデザート、ハンドドリップ/フレンチプレスコーヒーが充実した、ゆったりした時間が流れる銀座では珍しい戸建てカフェダイニング。最低限のしつらえをシンプルに見せながら、ホスピタリティーが損なわれないよう心がけている。

コーヒー教室やジャズライブ、野菜販売などイベントも充実し、リピーターも多い。

カフェ好きな人の間では、カフェは「路地の猫のような存在」と例えるそうだ。
その例えが世間のどこまで伝わっているのかわからないまでも、そんな建築や場所をいきもののように例えてしまう世界にも応えたいと思って設計した。

アーキテクチャが人に提供できることのひとつに時の流れがある。
銀座のように高度、高密度に商業床が積層され、情報量の多い煌びやかなファサードを纏ったビルディング群を闊歩した後の脳内は興奮さめ上がらないだろう。そんな延長と同じ具合で一休みで使うカフェがあるのではなく、リセットできるカフェが必要となる。それは、ノイズの中に突如現れた空白域であり、窓に映る情報は空の移ろいとノスタルジックなビルの外壁、店内は白で漂白され、優しい光に照らされた食事と間違いのない一杯のコーヒーと優しく迎えてくれる店主、スタッフであればよい。訪れた人はアーキテクチャが気にならない背景画として心地よい都市の余白を提供している事に気が付きまた明日頑張ろうと家路につく。

掲載誌・Web
『OZmagagin 12月号 銀座グルメ おいしい銀座』
『珈琲時間 2015年5月号』
『Hanako No.1061 銀座・東京駅・日本橋』
『monocle』
『designboom』
『Spoon&Tamago』
『japan-architects.comブログ』
Data

店舗設計 | 前見 文徳

種別 | 新築

構造 | 鉄骨造

予算 |

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