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INADE architects
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庭と暮らす家
敷地は長閑な田園地帯の集落の中に位置し、西側の中学校と東側の隣家に挟まれた奥に長い形状である。元々南側の道路に面する一筆のみであったが、少しづつ買い足されて今の形になった。
アウトドアが好きな施主の要望は、庭づくりや家庭菜園を楽しめること、風景が見え楽しめること、庭の中にたたずむ家、薪ストーブを中心に家族が集まる家・・・等々、そのほとんどが自然や庭に関係するものであり、敷地を買い足したのも趣味のアウトドアを楽しみたいからであった。
そのような施主の想いから、ベンチに腰掛けて本を読んだり、シートを広げてお弁当を食べたり、木陰で寝転んだりして、広場や公園で過ごすように室内にいても季節や時間その時の気分で居場所を変え空間を楽しめるような家づくりを目指すこととした。
敷地中央に建物を配置し、周囲にできた庭との関係性や中学校や隣家からのプライバシーの確保などを考慮しながら床のレベルを設定し、それらをつなぐ階段に腰掛けて自分たちの庭や菜園を眺められるように工夫した。また内部空間に起伏がうまれることでやわらかくスペースが仕切られ、家族みんなが集まったりひとりで過ごしたりする居場所を作ることができた。
現在も、塀や薪置場、花壇や植栽などの外構は施主の手により日々更新され続けており、訪れるたびに庭とともに生活している様子がうかがえ大変うれしく思っている。
一般住宅設計 | 稲手 和芳
種別 | 新築
構造 | 木造
予算 |