石川県小松市に建つインテリアショップです。

お店のコンセプトである「より良いものを永く」に賛同し、外壁には経年変化を楽しめるコールテン鋼を採用した。
コールテン鋼とは耐候性鋼板の一種であり年月の経過とともに安定錆を形成し、この錆が鋼を保護する役割を果たす。
最初は黄褐色や赤褐色といった明るい色から、数年の変化で茶褐色、そして暗褐色へと表面の色が深みを増していく。
永く使った机の木製天板のように、深みのある色への変化をファサードデザインに落とし込んだ。
既存建物は深い軒がはね出しており、その先端に外壁を新設することで内と外の領域が曖昧な部屋が生まれた。
その部屋の床は山砂仕上げとし、アウトドア商品や観葉植物のディスプレイ・植栽の植え込みなどの内外空間として機能している。
店内のインテリアにも、コンクリート・セメント・木材・黒皮鉄などの経年変化のある素材を多く取り入れた。
また、間仕切りは極力設けずに床レベルや天井高さの操作、仕上げの切り替えで空間が変化していくよう計画した。