東京の郊外に新築されたこの住まいは、 隣あって建っていた２つの住居を再編し、上下２層の二世帯住居としました。 親世帯と子世帯では、ライフスタイルや生活時間が異なるため、お互いが必要以上に干渉することなく生活できるようにプランニングしました。 南面に向かい庭を眺めて静かに暮ら 親世帯。北面に隣接するお寺の境内を眺めたり、南面の遠景を楽しむ開放的な子世帯。おのおのの楽しみや暮らし方に合わせ、空間の造り方も変えています。隣り合う２つの玄関は内部で交流できるようにつくってあるので、時には１軒屋のような暮らしをすることもできます。適度に交わり適度に離れて暮らす。固定的な子供部屋は作らず、成長に合わせて適度に切り取る。そんな気楽で自由な２層のの住まいです。建設地は東京で比較的温暖な地域ですが、住まい手のご希望で薪ストーブを設置しました。大きな室内空間ですが、このストーブのおかげで十分なカロリーで暖をとれているようです。またストーブ背面には蓄熱のための煉瓦が積まれ、またその裏の和室との仕切りにロフトまでのびる収納棚を造りました。棚には電話や書籍、模型に仏壇まで納まっています。ロフトには大きなトップライトが設けられ、ここから道路を挟んで隣接するお寺の桜をながめることができるように設計しています。それぞれの窓から眺める風景がこの住まいでの生活を何倍も豊かにしてくれることでしょう。