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株式会社岡野道子建築設計事務所
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宮城野の家 -曲面屋根と櫓がつくる多様な居場所-
■建物概要
住所:宮城県仙台市
構造:木造2階建て
敷地面積:211.57㎡
建築面積:95.67㎡
延床面積:105.60㎡
最高高さ:6.4m
竣工年月:2018年9月
-曲面屋根と櫓がつくる多様な居場所-
夫婦とその父親が 3 人で暮らす為の住宅。周囲は 2 階建ての住宅が所狭しと建ち並び日照を得にくいため、2 階部分をセットバックすることで効果的に光を取り入れる。白い空間が光を溜め、吹き抜けを介して 1 階へと光を注ぎ込む。
一方で 2 階上部の窓から空気を抜くことで、自然換気が積極的にできる。キッチン、リビング、和室、寝室は、中央の櫓状のコアを囲ってコの字型にひとつながりの空間であるため、光が回り込む。プライベートな空間に近づくにつれ屋根高さが低くなり奥性が生まれている。
屋根は、集成材による登り梁が中央のコアの高さの変化する梁に向かって架け渡されているため、緩い 3 次曲面となり、内部からは変化のある天井面に包まれ心地よさが感じられる。
雲の流れによって穏やかに室内の明るさが変化し、自然との間にグラデーショナルな緩衝空間を生みだしている。
用途を室に振り分けていくのではなく、空間の関係性を設計し、生活の場を多様で曖昧にしておくことで、人が自由に居場所を見つけることができる空間となった。
一般住宅設計 | 岡野道子
種別 | 新築
構造 | 木造
予算 |